(戦いの音楽史発売記念)Youtuber みのミュージックの楽しみ方を世界一わかりやすく解説した
皆さんこんにちは。バキです。
世間はゴールデンウィーク真っ只中ですね!
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
この自粛期間の中、音楽をこよなく愛するみなさんは楽器の演奏に勤しんだり、ネットで名盤の購入予定リストを組んでみたり、音楽の楽しみ方も人それぞれでしょう。
私バキはゴールデンウィーク中はヒマさえあれば、YouTubeをみています!
てか、いまさらなんですけどYouTubeすご過ぎません?プロの方の生演奏とか教育コンテンツを無料で視聴できるんですよ?
あとメディアが取り上げないようなマイナーなジャンルの動画もあって最高ですよね。
みなさんも自粛期間中、空いた時間にYouTubeライフをエンジョイしてみてください!では!今日はこの辺で!
...え?ちょっと待て?
YouTubeには動画がたくさんありすぎてなにをみていいかわからない?
じゃあ、これをみましょう!
m.youtube.com
既にご存じの方も多いかと思いますが、当ブログを閲覧される方には関心度が高いコンテンツの動画を投稿されているのであえて紹介させていただきます。「みのミュージック」さんです!
今日は、「みのミュージック」さんの紹介と、僕が普段からやっている「みのミュージック」さんの動画の楽しみ方について紹介していきたいと思います。
軽く解説
彼はカリスマブラザーズというグループからYoutube活動をスタートし、2019年の初めに同グループから独立し、みのミュージックとして活動をスタート。
以降Youtuber界においてカルト的な人気を維持し、今なお熱狂的なファンを増やし続けています。その活動の傍らでミノタウロスというプロジェクトで音楽活動もしており、今後もその活躍から目が離せません。
みのミュージックの楽しみ方
その1.コメント欄での議論
みのミュージックさんは基本的に動画の最後で「コメント欄でやいのやいの議論して下さい」と視聴者に動画の議論を提起して動画を終える事が多く、その事によりコメント欄に音楽好きのコミュニティの土壌が出来上がっています。
コメント欄には音楽に詳しいみのミュージックリスナーがおり、何か音楽について分からない事があればすぐに質問に答えてくれます。
低年齢層の多いYoutube界においてはコメント欄の質が洗練されており、本格的な批評と議論が楽しめます。
その2.新たな音楽への豊富な入門用動画を漁ろう!
m.youtube.com
ご覧のようにみのミュージックは音楽初心者にも分かりやすく適切な言葉でアーティストの入門動画を多数出しており、同チャンネルにおける主力動画となっております。
邦楽のアーティストの入門動画ももちろんあり、その動画のコメント欄でもアーティストへの愛やトリビアが語られており、音楽を愛する人も知らない人も楽しめるコミュニティにもなっています。
その3.音楽やアート界の重鎮の貴重な話が聞ける(しかもタダ!)
m.youtube.com
ご覧のように錚々たるメンツともコラボを実現させているみのミュージックさん
しかもただコラボをするだけでは無く、本格的に現代のアートや音楽文化について激しい議論を交わしており音楽について詳しくない人が見ても見応えのある内容となっています。
何より海外の大物の前でも怯まないその英語力には感服するばかりです。
その4.英語版動画で英語と一緒に音楽の知識を学ぼう
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みのミュージックさんは最近英語版動画の制作にも着手しており、字幕を見ながらの英語学習と海外のユーザーを含めた広いプラットフォームで動画を楽しむ事が出来ます。
動画はフィッシュマンズについての解説動画ですが海外Youtuberの評論にも言及しており、非常に興味深い内容になっています。
その5.息抜き動画の「粋」さに酔いしれよう
m.youtube.com
みのミュージックさんの動画は一つのジャンルの解説や議論など非常に情報密度が高いことが特徴ですが、そういった動画の中に上記のような動画がたまに上がる事があります。
動画の内容は楽器で戦ったらどの楽器が一番強いのかという小学生が考えそうなネタなのですが、それを本気で考えているところがおもしろい。
こんな動画を出しても許されるのはなんと言っても音楽を真に愛しているリスナーに恵まれているからでしょう。案の定この動画のコメント欄でも激しい議論が交わされる事となりました。
その6.ランキング企画を楽しもう
m.youtube.com
m.youtube.com
みのミュージックさんの持ちネタの一つにランキングの企画があります。
第一回が邦楽、洋楽のアルバムランキング企画
第二回が邦楽、洋楽のアーティストランキング企画
と2回開催されていますが、
過去のアーティストの現在の評価の傾向や、今現在どの様な音楽がYoutubeリスナーに好まれているのかが窺い知る事が出来て貴重な資料の一つになっています。
この企画の結果はNoteにもランク外を含めた順位がスプレッドシートにて公開されているので、興味のある人はどうぞ。
note.com
まとめ
とみのミュージックを見始めて早二年の僕がみのミュージックの楽しみ方を書いていきました。
拙い文章かもしれませんが彼と彼のリスナーの魅力がもっと多くの人の目に触れてくれると幸いです。
それとなんですが、何とこのみのミュージックさん来たる5月1日に処女作「戦いの音楽史」を上梓されました❗️
ファンの僕としては感涙の限り。
早速発売日に読まして頂きましたが、
これは全国の中学、高校の図書館に置くべき名著であると感じました。
これ一冊で音楽への造詣が深まった気さえする。そんな本です。
邦楽の歴史についても分かりやすく解説がしてあるので全国民必読の書だと思います。
それでは皆さん楽しい音楽ライフを
ファッショニスタにオススメしたい快適おしゃれマスク(ISDG SPUN MASKレビュー)
寒い日と暑い日が入り混じっていますがあと一か月もすれば完全にTシャツで過ごせる日々がやってきますね。
夏になるとバンドTシャツが好きな方やストリートファッション好きは黒いTシャツ一枚で出歩く事も多いでしょう。
ですが
そんな時にマスクまで黒い物にすると流石に雰囲気が重たくなり過ぎてしまう。
不織布のマスクで良い色合いのマスクが欲しい。
メガネが曇って鬱陶しい
そんなお悩みを持っている方は意外と多いのでは無いでしょうか?
そんな皆様の為に今日は今まで色んなマスクを試してきた僕がオススメするとっておきの不織布マスクを紹介します。
医食同源ドットコムのスパンマスクです
僕はこのマスクを近所の薬局で見つけて以来リピートし続けているのですが、本当に他のマスクとは一線を画す製品だなと思ったので 今回はこのマスクの気に入った点と残念な点について併せて書いていこうと思います。
時間のある方はスラスラと読んでいってもらえると嬉しいです。
(※使用感には個人差があります。あくまで個人的感想です)
良かった点
1.豊富なカラーバリエーション
このマスクが他のマスクと違うのはなんと言ってもその色の豊富さでしょう。
僕はバンドTに合わせる為にグレーのマスクを使っていますが、グレーの他に
ブラック ベージュ ピンクの3色があります
女性からお洒落な若者、高齢者まで幅広い人が違和感なく使える4色展開
マスクがファッションの一部となった今、今後需要が高まるであろう嬉しいバリエーションです。
2.メガネが曇りにくい
僕自身メガネをかけているんですがこのマスクはとても顔にフィットするので空気が横から逃げることがあまりありません 激しい運動をしてもあまり曇らないので本当に凄いことだと思います。
3.素材が良い
このマスクの特徴は通常のマスクはポリプロピレンの不織布が使われていることが多いですが、このマスクは表面にポリエステルが使われており、耐湿性が非常に高く
光沢感があるので見栄えがとても良いです。
さらにマスクの紐の部分はナイロンとポリエステルとポリウレタンの混合素材となっており、
ナイロンの耐摩耗性とポリエステルの速乾性、ポリウレタンの伸縮性があり
丈夫かつ夏でも快適に使用できるというポイントがあります。
4.口周りのストレスが少ない
口元の素材が柔らかく、かつ立体的に口元が膨らみようになっているので長時間つけていてもストレスがかなり少ないです。
ここまでメリットを挙げてきましたが、デメリットもあります。
ですがそれは一つだけです。
それは…
個体差が結構ある
コレなんですよね。微妙に顔にフィットしない個体があったり、メガネが曇ってしまう個体が中にはあったり、
要するに当たりハズレがあるのがこの製品の唯一の難点。
ココだけは医食同源ドットコム様に改善して欲しい。
ですがそれ以外は総じて高水準な優れたマスクだと思います。
まとめ
医食同源ドットコムのスパンマスクはカラーバリエーション豊富でメガネも曇りにくく、素材が良くて口周りのストレスも少ない良い製品だけど、
個体差が結構あるのがたまにキズな商品でした。
皆さんもマスクを買い替える際検討してみては如何でしょうか? それでは
俺が独断と偏見だけで名盤を一枚選んでみる1950年代〜2010年代まで(洋楽編)
「誰がテメーの作ったどうでもいい名盤なんて興味あるんだ?」
この記事を読んだアナタそう思いましたね?
その通りですこの記事はクソほどどうでもいい記事です。
ネタが切れたので埋め合わせで書いた記事です ハイ
それでも皆さんの中にはまだ知らない名盤を知りたいという方もいると思うので各年代からとっておきの一枚をChoice
ロックが多めですがご了承下さいませ。
50年代 Patti page/Golden hits
50年代はアメリカの歌姫のパティ・ペイジのベスト盤です。「なんだよベスト盤かよ」って声があると思いますが、50年代のアーティストってあんまりアルバムという物を出さないのでベスト盤を聴くのが効率的なんですよ💦
内容はというと古き良きアメリカを思わせる華やかで甘美なサウンドに極上の歌姫のボーカルが乗る名盤です。50年代の音楽に興味がある人はエルビスの次にこのパティ・ペイジかドリス・デイを聴いてみるのが良いと思います。取り敢えず最高です。 では次
60年代 The Beach Boys/Today!
コレをみてアナタは「なんだビートルズじゃないのか」 とか「ペットサウンズだろ」と思うことでしょう。
そんなん 知らん❗️
そもそもビーチボーイズと聞いて夏❗️海❗️サーフィン❗️って思い浮かべる人種とペットサウンズの実験性を語る人種にキッパリ分かれると思うんよね
そんな皆さんに一番オススメしたいのが本作Today!でございます。
なんといってもボーカル、ブライアン・ウィルソンのペットサウンズに繋がる内省的な詩とアメリカ西海岸を思わせるカラッとしたサウンドが同居してるんですよね。
ペットサウンズほど従来のビーチボーイズのサウンドから離れていないし、それでいて実験精神に富んでいますから。
なんと言っても本アルバム収録曲のWhen I Grow Up(To be a man)ではビートルズよりも一足先にシタールを導入してますからね。
秋に聴きたいアルバムです。 では次
70年代 Todd Rundgren/ミンクホロウの世捨て人
このアルバムはやっぱり青春の一枚ですね。世代じゃ無いけれど…
ビートルズ直系のサイケデリックサウンドなんですけど、やっぱり聴きやすいし何よりこのアルバムトッド一人で楽器からボーカルまで全部作ってるんですよ。
凄くないですか?
あのビートルズの4人に一人で立ち向かえるくらいの才能ですよ
親父のカーステからよく流れてたっとのもあって今でも大好きな一枚。
80年代 Donald Fagen/Night Fly
40年近く前の作品ではあるんですけどとにかく音が良いアルバムなんですよね。このアルバムは
ドナルド・フェイゲンはもともとスティーリー・ダンというバンドに所属していて音質に偏執的なまでにこだわるアーティストであったんですが、その気難しい性格が災いして1981年にバンドは一度解散。
その後1982年にリリースされた本作はドナルド・フェイゲンの妥協を許さないサウンド・プロダクションによりドラムのどの部分を叩いているのかがハッキリわかるほど鮮明なサウンドをしています。
アルバム全体に流れる雰囲気も現代のシティ・ポップムーブメントに通じるクオリティでありいつになってもこの作品は古びれる様子がない。
ドナルド・フェイゲンは他のアルバムも音が良いのでぜひ聞いてほしいアーティスト。
聴くときは質の良いヘッドホンでゆっくりと嗜む様に聴いてほしい… では次
90年代 Stone Temple Pilots/Purple
90年代といえばニルヴァーナやパール・ジャムなどのグランジの事を思い浮かべる人が多いと思いますが、グランジって言うのは彼らだけじゃない!
もっと忘れてはならないグループがいる!
それが今回紹介するストーンテンプルパイロッツ
彼らの事を紹介するには彼らの生まれ育った場所サン・ディエゴから語る以外無いであろう。
サン・ディエゴはアメリカの中でもアジア系住民が多い街で割合ではなんと人口の15%も占めている。
彼らはアジア系の人種では無いがそういった多人種が入り混じる土壌から生まれたアルバムが本作だ。
本作が他のグランジアルバムと一線を画している部分はアルバムジャケットからも分かる様にアジア的な奥行きのあるギターサウンドであろう。
Lounge Flyでのお経のようなボーカルスタイルと煌びやかなサウンドでエキゾチックな色気を醸し出し
かと思えばInterstate Love Songでのパーソナルかつ繊細な詩世界と大胆なアメリカ西海岸を思わせる演奏でリスナーは思わず恍惚してしまう事だろう。
彼らは確かにニルヴァーナやパール・ジャムほどの知名度やインパクトは無いが彼らにしか出せない魔性の魅力がある。一度聴いたらアナタもストテンの魅力にハマる事間違いないだろう。 では次
2000年代 Outkast/Stankonia
ここに来てようやくヒップホップが入りました
本当はDr.DreのChronicを90年代のところに入れたかったんですけど、こっちの方が個人的に印象的なのでこっちにしました。
この作品はなんといってもそれまで東と西の二局対立だったヒップホップ界において南部の存在感を示したところにあると思います。
風のように速いBPMに乗せられる捲し立てる様なボーカル
そのボーカルであるアンドレ・3000は実はジミ・ヘンドリックスを尊敬しておりロックのエッセンスも所々に感じられ、あらゆる層に突き刺さる普遍的なサウンドとなっている。
ロック脳の僕でも違和感なく聴けるヒップホップアルバムの一つ では次
2010年代 The 1975/ネット上の人間関係についての簡単な調査
色々悩みましたが最終的にこの作品に落ち着きました。
ロックに元気がない昨今にロックが生き残る為の一つのヴィジョンを打ち出したアルバムだと思います。
だって聴いてて全然ストレスが無いんだもん❗️
これを聴いた後だと70年代のロックとかがだいぶ聴きづらく感じてしまいますね。
2000年代のエモブームやヒップホップというフィルターで濾過された新しいロックの風を感じましたもん!
やっぱりGive Youself A Tryは何度聴いても気持ちいいですよ。この曲だけでも聴く価値ありですよ。
とまぁここまでバーっと書き連ねてきましたがこの記事を書くのに一日かかっちゃいましたよ。まぁ不幸中の幸いで僕はニートなんで皿洗いをしてない事を怒られるぐらいなんですけど 商品リンクを貼るのがめんどくさいのなんの(笑)
これを毎日隙間時間に続けるのは大変だと実感した次第であります。
キーボードを打ちすぎて疲れたので今日は布団被ってエロ雑誌を枕にして寝ようと思います。
それでは
長渕剛と民謡と90年代後半の邦楽
今回の記事は日本フォークロックの重鎮、長渕剛の90年代後半の活動について書いていこうと思います。
皆さんは長渕剛さんにどんなイメージをお持ちですか?
僕は彼の楽曲を一言で表すなら「人間賛歌」だと思います。
彼の楽曲は基本的に人間の全てを肯定する優しさと厳しさに満ち溢れています。
それではまず長渕剛さんの経歴から書いていこうと思います
1976年に雨の嵐山でヤマハポピュラーコンテストにて入賞を果たし、一度デビュー
しかし演歌歌手として売り出された為不満を持って一度故郷の九州へ帰郷
その後1978年にシングル巡恋歌で再びデビュー
以降今現在まで長い期間精力的に活動を行いその独特かつ繊細な詩世界でファンを増やし続けています
そんな長渕剛さんなんですが世間一般でいうと80年代後半から90年代初頭のとんぼ〜RUNの頃のイメージが強いように思います。事実バラエティ番組などで長渕ネタが使われる時は決まってとんぼかRUNの時期を意識したものが多いです。
そんな現状がある長渕剛界隈ですが実は長渕剛の詩世界や音楽性の本質が現れているのは90年代後半の頃なのでは?と私は常々思うのです。
その理由を今から簡単に書き連ねていこうと思うのですがそれを書くにあたって長渕剛の長いキャリアにおけるニつの転換期について言及しようと思います。
まず一つ目はスタジアムロックへの接近からの挫折そしてフォークへの原点回帰
長渕剛は当初フォーク歌手として活動をスタートさせ順子、乾杯などのヒット曲を次々に出していきましたがアイドルの石野真子と離婚してから徐々に低迷していきAKBで有名な秋元康に作詞を任せた曲なども増えていきます。
そんな状況を打破しようと長渕はHold Your Last Chanceというアルバムからスタジアムロックに接近します。
何本もライブを重ね喉はしわがれ、現在の長渕の歌唱スタイルはこの頃に形成されていきますが、次のアルバムHUNGRYのツアーの途中で無理が祟ったのか途中でダウン
その後本人は鬱状態に陥りましたが自身のルーツであるフォークに原点回帰し、その頃の心境を綴った私小説的アルバムSTAY DREAMが評論家、大衆共に評価されカリスマ的人気を獲得します。
これが長渕剛の第一の転換期であり、この事により彼の詩世界はより内省的かつシニカルになって行きます。しかしこの時点ではまだ一つの哲学としての人間賛歌の要素は薄く、どちらかというと長渕剛のフィジカルな質感が全面に出てる印象が強い(この路線は後にドラマとんぼ〜RUNに継承されて行くこととなる)
その後ヤクザドラマ「とんぼ」にて主演を務めチンピラキャラが板につきます
これにより長渕=ヤクザ、怖いというイメージが定着 この時の印象が良くも悪くも強いのでその後もバラエティなどでイジられる事になる
この様に長渕剛は逆境に陥っても不死鳥の如く蘇ることも特徴のアーティストです。
二つ目の転換期は宗教への傾倒と二度目の原点回帰
母親の病状が悪化し治療薬の影響によってアルツハイマーを発症した事により彼の精神状態は悪化。宗教や哲学に傾倒し民族音楽風のアルバムCaptain of the shipを発表しますが桑田佳祐の書いた詩に纏わる騒動や不倫問題や事務所スタッフの資金持ち逃げが起き、最後には大麻取締法違反で逮捕される事となります
要するに周りの人間に裏切りに裏切られた訳です。
これが二つ目の転換期ですその後のアルバムから今回の記事で語る90年代後半のアルバムとなります
ではその後の90年代後半のアルバムについて語っていきましょう
1.家族(1996)
前作のCaptain of the shipから実に3年ぶりにリリースされたアルバム
二度目の原点回帰を果たしたアルバムであり、前述したように周りの人間に裏切られた怒りと悲しみが全面に出たアルバムです。
このアルバムで特筆すべき事は民謡からの引用と共同体の一部としての人間の在り方でしょう。
このアルバムで長渕は日本という共同体を深く意識するようになります。それは同時に家族であり裏切った仲間のいた会社組織でもあります。
「信頼という言葉達が浮き足立って逃げていく」
「誠実という言葉達がこの国では利用にすげ替わる」と歌詞が綴られており
基本的に裏切られた怒りが全面に出ていますが、それも最終的には「白地に赤い日の丸 やっぱりこの国を愛しているのだ」と肯定してしまう懐の深さがあります。
明日という曲は下駄占いの民謡からの引用であり明日を占う事でしか希望を持てない心情を隠喩的に表現している。ここでも日本という国の文化が意識されています。
この作品では裏切られたとしても所詮は自分は共同体の一部(国や家族も含めた)でしか無い。自分はその1人の人間としての詩を表現していこうという哲学を誇示したアルバムです。
2.ふざけんじゃねぇ(1997)
荒々しいタイトルとは裏腹に初期の曲調に通ずる世界感を持つアルバム
特に先行シングルのひまわりなどの民謡的なキャッチーさを全面に押し出した曲があるのも特徴。
このアルバムのテーマの一つに戦後の復興というテーマがあります。坂本九の上を向いて歩こうのカバーも収録されており、やはりここでも日本人である事への意識が如実に現れています。
金色に輝け50年では戦後50年の節目を歌にしています
3.SAMURAI
民謡的な遊び心が身を結んだ意欲作。
全体的にクセが強く初心者には勧めづらい作品ではあるが、「どつぼにはまってどっぴんしゃ」や「でんでん虫」などで民謡をメインストリームに押し出そうとした実験精神は特筆に値します。
90年代後半の当時、この頃の長渕ほど民謡を実験的に取り入れて日本人のためのロックを追求していたミュージシャンはいなかったのでは無いだろうか? 当時の邦楽は洋楽の影響が良くも悪くも強く日本人が原点に帰るという意識があまり無かったように感じます。
演歌的なゆかしさすら感じる本作でありますが、非常に実験精神に富んでいて90年代後半の長渕剛を象徴する名盤です。
ここまでバーっと書いていきましたが今現在の長渕剛を形成する要素はトンボも含め様々な物がありますが、90年代後半の作品も今現在の彼の骨格を作った意欲作ばかりで非常に聞き応えがあります。長渕剛にとんぼやRUNのイメージしかないという方も聴けば先入観を打ち破られる事と思います。
私は個人的に家族というアルバムをフェイバリットとしています。この頃の詩は追い詰められた時に非常に優しく寄り添ってくれます。
それでは
アルバムランキングでサージェントペパーズの順位が下がった理由を考えてみた
今更ですが去年のローリングストーンの最も偉大なアルバムランキングはご覧になられましたか?
https://rollingstonejapan.com/articles/detail/34654/1/1/1
見ていない方はこちらからご覧になって下さい
さて本題に移りましょう 前回の同ランキングで一位だったサージェントペパーズロンリーハーツクラブバンド(以下サージェント)が順位を24個落として24位となったわけですが この件に関してはネット上でも賛否両論、議論百出の極みとなりました
この件に関してビートルマニア歴=年齢の僕の意見を述べようと思います 結論から言いますと
理由はすごい分かる
はいこのランキングにおけるサージェントの順位は大のビートルズファンの僕でも少し納得してしまったのです
その理由をいくつかにまとめて書いてみたのでゆっくり読み飛ばすような感覚でご覧ください
1.前作のリボルバーが革新的過ぎた
サージェントは90年代中頃くらいまでは直接影響を受けたと思われたバンドもいましたが(Kula shakerなど)ポストサンプリングの世代になってくると前作のRevolverの方が直接的な影響元として語られやすいという点があります テープループや逆再生を多用してなおかつ聴きやすいのでそちらに流れていくのは当然っちゃ当然かもしれません 要するに前作でやり切ってしまった感が強いのです
2.ビートルズにしては古臭い
前作のリボルバーが60年代のサウンドとは思えないサウンドであったのに対してサージェントはジャケットからして古めかしくサウンドも意図的にレトロ趣味に寄せられています (アルバム収録曲7曲目のBeing for the benefit of mr.kite(以下Mr.kite)は骨董品屋の古ポスターからインスピレーションを得ている) この古めかしさが最大の魅力とも言えますが、この事が革新性を売りにした前作より見劣りしてしまう原因でもあるのかなと思います
3.楽曲に爽快感が無い
前半四曲は比較的爽快なロックナンバーなのですが、Fixing a holeからLovely ritaまでスローな曲が続きます この間ナント6曲です この6曲はレコードで聴く事で雰囲気が出る曲なのですがデジタルで聴くとなると正直退屈な印象を抱いてしまう楽曲です
ビートルズに期待していた爽快感のある曲が少ないために後追い世代のリスナーがガッカリしてしまったのではないしょうか?(それでもレコードで聴けば味が出る燻銀な曲なんですけどね)
4.聴いててストレスがかかる
絢爛なジャケットから想像できるようにとても煌びやかな音像をしているサージェント ですがこの音像こそがリスナーに聞き疲れを起こさせてしまう理由であり、何度も聴く気にならなくなる理由の一つにもなっている気がします おまけにアルバムの最後にはオーケストラのノイズと不気味な逆再生の音声まで入っています 昨今のイージーリスニング的な風潮で育ったリスナーからしてみればこれはストレスになってしまいます
5.単純に時代に合わない
毎日どんどんと新しい楽曲が出て消費されていくサブスク社会 そんな時代の中でアルバムというものの存在意義が薄れているとエアロスミスのジョーイ・クレーマーも発言しています SNSでは良くも悪くも一曲としてのインパクトの強さが重要になるのでアルバムとしての繋がりが前提条件にあるサージェントが苦戦を強いられるのも無理はありません 寧ろサブスク、SNSの時代に24位は相当頑張ったとも捉えられる順位です 悲しい事にサージェントは名盤ではありますが、時代の移り変わりには対応出来なかったアルバムだったのです
ここまでは悪い面ばかり書いてきましたが良い面も書いてみます
1.音像がクリア
当時の録音にしては信じられないほど音像がクッキリしています この事が聞き応えに繋がっています
2.メンバーの衣装とかルックスがカッコいい
この頃のメンバーの衣装や見た目はその後のビートルズのアイコンになるほど印象的 やはりルックスと音楽の関係は切っても切り離せないでしょう
3.遊び心
先程否定的に書いた逆再生の音声というのは実はサージェントペパーズインナーグルーヴといってLPが再生終了した後に針が最後の溝の部分に当たって雑音を出し続けるというデメリットを逆手に取った物 まさに発明家とも呼べるほどの革新的な事をジョン・レノンはこの時代にしていたというわけです ビートルズ恐るべし
4.圧倒的な聞き応え
先程聴いていてストレスがかかると書きましたが、それはアルバムがコンセプトに沿ってアレンジを施しているからであって それを乗り越えれば圧倒的な聞きごたえとカタルシスがあなたを待ち受けています
5.今には無いタイプの音楽
A day in the lifeの大胆なオーケストラノイズの導入Mr.kiteで突然流れてくる音の洪水のようなサンプリング音声
現代の感覚に慣れてると結構大胆な構成でクセがあって聴きづらいんですけどそれが今には無い感じで逆に新鮮なんですよね 古めかしさを感じるサウンドも歴史的な重みを感じられるいいアクセントです
とここまで色々書いてきましたがやっぱり誰がなんと言おうと名盤ですよ このアルバムは 他人の意見や風潮に惑わされずあなたの耳で何回も聞いていくうちに味が出てくるアルバムだと思います
やはり全ての人が聴くべきアルバムである事は僕の中で揺るぎないです
次回はホワイトアルバムについてでも書こうと思います それではまた
ビートルズの全アルバムを超わかりやすく説明する
プリーズプリーズミー
ハーモニカ吹いてギター弾いて踊ってる4人の愉快な田舎のにいちゃん達
めっちゃ叫ぶ
1stとは思えないほど完成度が高い ジョン色強め
ウィズザビートルズ
メロウで歌謡曲っぽい
ポール色が若干強くなってきた 名カバー多数
ア・ハードデイズナイト
実はみんな心の底ではこのアルバムが一番好きだと勝手に俺は思い込んでる
入門用にもピッタリ
一曲目のイントロのギターだけでも名盤と呼べるだけの価値がある
全体的に切ない曲が多くて夜に聴きたいアルバム
ジョン色強め
ビートルズ フォーセール
ギターのにいちゃん達がフォークの影響を受けて内省的になった
歌詞が暗め
秋をイメージしたアルバム
ジョンがボブ・ディランを意識し始めたアルバム
女性人気がやたら高い ジョン色強め
ヘルプ!
ギターのにいちゃん達が助けを求めてるけどやたら曲調が明るい
冬をイメージしたアルバム
ギターをよく聴くと実験的な試みをしている
ビートルズ初心者の頃は一番聴きがちなアルバム
ギターのアルペジオが聴きどころ ジョン色強め
ラバーソウル
もうギター弾いてる愉快なにいちゃん達とは呼べない雰囲気になってきた
ラバーソウルとは偽物のソウル(黒人音楽)という意味、その影響もあり一曲目はブラックミュージックの影響が強い
かなり内省的で発売時は物議を醸した
聴きやすい 入門用アルバムとして一番高頻度で名が挙がる ジョンとポールが互角になってきた
あの4人がもう別の次元に飛んで行ってしまった
最高傑作の一角
オシャレ 美容院や服屋でよく掛かってるのはこのアルバム
ポストサンプリング世代のロックに直接大きな影響を与えた一枚
ジョージ色が強め 曲のアレンジで大活躍
サージェントペパーズロンリーハーツクラブバンド
業界初のコンセプトアルバムと言われている
煌びやか
でも暗くて不気味
初心者に絶対勧めてはいけない
聴き疲れしやすい音だが圧倒的な聞き応えとカタルシスがある
メンバーが薬のやり過ぎで精神に異常をきたしはじめていた頃 ポール色がかなり濃い
マジカルミステリーツアー
名曲のオンパレード 半分ベスト盤
明るいサージェントペパーズみたいな感じ
でもやっぱり不気味
こっちは初心者向き
ジョンとポールが互角に火花を散らしている
暗くて不気味で雑多な印象
捨て曲が多いのに何故か名盤
初心者には勧めづらいが生涯に渡って末永く聴けるアルバム
ビートルズの作品の中では最も後世の音楽に大きな影響を与えている
メンバーの仲が悪過ぎて製作中に解散しそうになった
それもあってかメンバー全員の才能が熾烈なまでにぶつかり合っている
ジョージ・ハリスンの才能を思い知らされる一枚
A面は曲数が少ないものの珠玉の名曲が並ぶ
B面はジョージ・マーティンによるオーケストラなのであまり面白くないかも
ジョージ・ハリスンとジョージ・マーティンの色が強め
ビートルズの優秀の美を飾るアルバム
当時のビートルズが相当な苦境に立たされていた事が楽曲から窺い知れて切なくなる
A面とB面の棲み分けがよく出来ている
ラストの余韻と遊び心が粋
メンバー全員の才能が熾烈なまでにぶつかり合って昇華されている
レットイットビー
一度白紙になっていたゲットバックセッションと言われる内容のプロジェクト
それを名プロデューサーのフィル・スペクターが編集して蘇らせたのが本作
ファンの中では最も賛否の分かれる作品
本作品におけるフィル・スペクターの仕事がオーバープロデュースと言われ物議を醸すことも多いが、寧ろ良い仕事をしている
レットイットビー・ネイキッドの方が評価される事も多いが、こちらは曲によってクオリティにバラつきがある
やっぱりフィル・スペクター有能
フィル・スペクター色が強い
以上 コンピレーション盤などはまた気が向いたら
僕がカルチャーから生まれたファッションが好きな理由
前回ファッションに対してネガティブな記事を書いたバキです
皆さん服は大好きですか?僕は実は大好きです。旅行に行く時は必ず服屋巡りをしますし、友達とファッションの話をすることも大好きです
そんな僕がファッションの魅力を皆さんに伝えようと記事を書きました 拙い文章ですが読んでもらえると嬉しいです
ファッションが大好きな理由その1:友達が出来る
やはり好きなブランドがあるとそこから話が弾みますよね 今年のVetementsのコレクション見た〜?(買わないけど)とかの話題で一時間は話せる様になります やはり着ている物はその人の人となりを表すので自分と似た世界観を持つ人物を探し当てるのに役立ちます
ファッションが大好きな理由その2:一着の洋服から無限にカルチャーを深掘り出来る
服(特に古着)には様々なカルチャーのバックボーンがあります それをきっかけにして知らないバンドの名曲を探せたり スケートボードの楽しさを知れたり人の可能性を広げてくれます ファッションを楽しめば人生が豊かになるでしょう
ファッションが大好きな理由その3:モテる(かも)
ファッションは色の心理学 色の組み合わせ次第で女の子に受けたり 人に良い印象を与えコミュニケーションが円滑になることもありますこれを駆使すれば出世もできるかも!?
ファッションが大好きな理由その4:旅行が楽しくなる
旅行で旅先に行くたびにその所どころの服屋巡りが楽しい その地のショップ店員と仲良くなれれば素敵な思い出になります 所変われば品変わる ファッションの醍醐味です
ファッションが大好きな理由その5:どんな人でもその人の個性が出せる
眼鏡をかけていようと太っていようとその人の個性が出せるのがファッション オタクならアニメTを着れば良いし 太っていればラッパーのノトーリアスBIGみたいになれます
以上が僕がファッションを大好きな理由でした
皆さんも自分に合った方法を見つけてファッションを楽しんでくださいね