ロックンロール依存症

ロックや音楽カルチャーやお菓子について書きます

もういい加減音楽のライブは時代遅れなんじゃないかという話

コロナだコロナだ騒がれて久しい世の中ですが、音楽業界にとっても激動の時代でしょう。ほとんど全てのアーティストのライブは中止になり、ライブハウスは痛手を負っています。

ライブハウスにとっては死活問題でしょうが、今回私はこの件で恐らく多くの人から賛否両論が巻き起こるであろう事をこのブログに記します。それは。












そもそもコロナとか関係なく、ライブやるくらいだったらその時間を作品作りに割いた方がいいんじゃ無いの?無理してライブなんてやる必要ないよ。です。


説明します。まずライブやるくらいなら作品作りに時間を割いた方がいいという点について。そもそもライブというのはアーティストが自分達の事を知ってもらうためという要素が大きいと思います。ですが今の時代に必ずしもやらなくてもいい、むしろやらない方がいい事と言えます。

ザックリ言うとミュージシャンに悪いストレスを与えた事例が凄く多い。

移動する為の長時間のバス移動。場所が変われば気候ももちろん変わるし体調管理をシビアにしなければならないし、その上アルバムがライブに合わせた音作りになり作品の可能性を狭めてしまう恐れがある。しかもスタジオワークに時間が割けずにアルバムの発売が遅れてしまう事例もある。

不仲や音楽性の違いで解散した、もしくはしそうになってライブ活動を辞めたバンドは数多くいますが、その中の少なくないバンドがライブの過酷さを遠因にしています。


(主な事例)

黒夢(解散する前の年から解散年にかけて200本以上のライブ) 

ザ・ビートルズ(ファンの叫び声でライブを聴いてもらえない。厳重な警護者に閉じ込められることによるストレス[ライブ活動停止])

XTC(Vo.のアンディパートリッジがステージ恐怖症を発症した為)

ブライアン・ウィルソン(移動の為の飛行機恐怖症とスタジオワークに専念する為[ライブ活動一時停止])


確かにライブというのは客とアーティストとの間に一体感が生まれますし、何より雇用も生み出します。ですが僕たちお客の立場からは分からない苦悩やバンドにとっての危険もあるのです。

ライブをし続ける事によってアーティストのイマジネーションを破壊してしまう事は言語道断なのです。なぜイマジネーションを壊す事に繋がるのか?それはバンドがライブをするというのはある種の固定観念に縛られた状態だと思うからです。今の時代ライブなんかやらなくともYoutubeだけでも売れる人は売れますから(藤井風とか)

では僕が今の音楽業界にどんな変化を求めているかというとそれはライブ至上主義からの脱却です。今の音楽業界は殆どのアーティストがライブ活動をする事を前提に回っています。最近のアーティストでライブ活動をしていない。辞めたなんてあまり聞きませんよね。

それは本来ビートルズがサージェントペパーズロンリーハーツクラブバンドを出した時に打ち破られるべきだったんですよ。

ビートルズがもしライブ活動を続けてたらあんな怪作生まれませんでしたよ。やはりライブでは生み出せないスタジオ特化の音があるんです。本来ならここを分岐点としてライブをやるべきというスタンスを持ったアーティストとライブ反対派の派閥に分かれてるべきでした。なのに今じゃ殆どのバンドが過酷なライブで消耗している。

「ライブは素晴らしい」間違ってはいません。ですがライブでは出せない音というのが現在でも必ずありますし、何よりライブであなたが見ているバンドやミュージシャンを本当にアーティストとして評価しているのか問いたい。偶像崇拝をしていないか?必ずしもバンドでなきゃいけないのか?そう疑ってみたことはありませんか?

僕は必ずしもライブは本人達がやらなくてもいいと思っています。例えばライブする時にDJに依頼して自分達の曲で新たな曲を作ってもらうなど、もっと枠に囚われない方が全然かっこいいと思います。その事によってアーティストからアーティストを遡ることも出来るのでリスナーの質も高まります。ライブをやらなくても別の人に任せればもっとクリエイティブに楽しくなると僕は信じています。脱バンド化し、プロジェクト化するという選択肢は既にあります。それを活用しない手はありません。

第二に今の音楽にはもっとストーリー性があってもいいと感じています。漫画のような感覚で一巻二巻と続いていくコンセプトアルバムが出てきても面白いんじゃないかなぁと思いますね=(^.^)=

今のコロナ危機の状況でライブハウスが打撃を受けている事は残念だと思いますが、僕は決してこの危機が音楽業界に悪い影響を与えるとは思っていません。何よりミュージシャンの工夫次第で新たなビジネスモデルが生まれるチャンスであり、多くのミュージシャンがスタジオワークに集中する様になるので音に厚みが出て作品の質は向上すると思います。これからは工夫の時代である。

そして今ミュージシャンがやるべき事は作品をとにかく出し続ける事でしょう。

その点ヒゲダンはえらい。end